FX取引を開始するためには、まず最初に取引業者と契約をして口座を開設することから始めなければなりません。そしてその口座に預けるお金こそが、証拠金と呼ばれるものです。だからこそFXは、日本語に訳すと外国為替証拠金取引と呼ばれているのです。ただし預けた証拠金は、そのままFXの取り引きに使用されるのではありません。
そうではなくてレバレッジという独特のシステムによって、預けた証拠金の何倍もの金額の取り引きを行うことができるのです。たとえば日本の国内業者においてはレバレッジの最高倍率は25倍に決められていますので、もしも10万円の証拠金を預ければ最高で250万円分の取り引きが可能となるのです。これが単純な外貨預金なら、1ドル100円のレートなら10万円で1000ドルだけしか手に入りません。ところがレバレッジ25倍のFXならば、「25000ドルを手に入れて取り引きすることができる」という感覚なのです。
つまり業者に預けた証拠金というのは、担保のようなものなのです。業者は顧客から預かった10万円を担保にして、25000ドルの買い付け代金を立て替えているということなのです。ただしここで問題になるのは、損失が証拠金を上回ってしまった場合です。通常、そんな時は業者はマージンコールという警告を顧客に発します。
すると顧客は追証を入れるか自動ロスカットを受けるか、二つに一つの選択肢しかなくなってしまいます。つまり顧客の損失は、証拠金以上には増えないような仕組みになっているのです。